平成25年9月定例会の知事議案説明要旨

当初提出議案（平成25年9月12日）

　本日ここに、第１３回定例県議会を招集いたしましたところ、議員の皆様におかれましては、ご参集いただき、厚くお礼申し上げます。

　この議会に提案いたしております議案は、１９件であります。その内訳は、予算議案１件、条例議案８件、工事請負契約の締結に関する議案３件、経費負担に関する議案６件、財産の取得に関する議案１件であります。

　まず、予算議案について、ご説明申し上げます。
　 今回の補正予算は、景気を下支えし、事前防災・減災を進める公共事業費を追加するとともに、昨年７月の豪雨災害に伴う被災箇所の復旧を加速化させるため、災害復旧費を増額しております。併せて、厳しい電力需給状況や電気料金の値上げ、燃油・飼料価格の高騰など喫緊の課題に対応するため、地域のエネルギー確保対策、省エネ・節電対策、農林水産業における低コスト生産体制への転換対策等を進めることとし、そのために必要な経費を措置しております。
　補正予算の額は、一般会計で１３５億１，０００万円余となっております。これによって、一般会計の総額は、１兆６，４５２億１，３００万円余となります。
　一般会計の歳入は、国庫支出金、県債、繰越金などを計上しております。

　次に、補正予算の主な項目について、ご説明申し上げます。
　まず、景気・雇用対策であります。
　事前防災・減災の観点から、緊急輸送道路の整備、河川護岸整備等の公共事業費を追加するとともに、福岡市の中央卸売市場整備に対する助成費を計上しております。
　また、「グリーンアジア国際戦略総合特区」への参入を図る企業及び新分野展開に取り組む企業における人材の確保や育成を支援する経費を新たに措置し、雇用の創出を図ることとしました。
　併せて、平成２４年に被災した河川、林道などの復旧事業の前倒し等に要する経費について措置しております。

　次に、エネルギーの確保、省エネ・節電対策として、県、市町村、民間の避難施設・防災拠点施設への太陽光発電設備、蓄電池の導入等に要する経費を新たに計上するとともに、交通信号機、道路照明のＬＥＤ化及び県有施設の照明設備の高効率化を前倒しして進めます。

　農林水産業の低コスト生産体制への転換対策であります。
　まず、園芸農業対策として、省エネルギー効果の高い設備の導入を推進するための助成費を増額するほか、畜産対策として、輸入牧草から安価な自給牧草飼料への転換を図るため必要となる機械の整備に対する助成費等を新たに措置しております。
　また、水産業対策として、燃油削減効果の高い船底清掃等のための漁船巻揚施設の整備に対する助成費を増額するとともに、漁業近代化資金の融資枠を拡大いたします。

　そのほか、在宅医療推進のための医師、訪問看護師等による２４時間診療体制の構築に対する助成費及びドクターヘリへの衛星電話の整備など災害時の医療体制整備に要する経費について計上しております。
　また、６次産業化を支援するための総合窓口の設置に要する経費を新たに措置しております。
　これらの事業費のほかに、国の補助金等を財源とする「環境保全基金」及び「地域医療再生基金」への積立金を計上しております。
　以上が補正予算の概要であります。

　次に、条例議案について、ご説明申し上げます。
　まず、「災害派遣手当の支給に関する条例の一部を改正する条例」であります。その内容は、「大規模災害からの復興に関する法律」の制定に伴い、法に定める復興計画の作成等のため本県に派遣された職員に対し、災害派遣手当を支給できることとなったことから、所要の規定の整備を行うものであります。

　そのほか、「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律」の制定に伴い、審査会委員等の定数の上限等を定めるため、「福岡県土地利用審査会条例」ほか５条例の一部を改正するものなどであります。

　次に、工事請負契約の締結に関する議案は、都市計画道路鯰田中線川島大橋上部工建設工事について契約を締結するもの及び主要地方道久留米筑紫野線神代橋下部工建設工事２件について議決内容の一部を変更するものであります。

　経費負担に関する議案は、農業農村環境整備事業ほか５件について、市町の負担すべき金額を定めるものであります。

　財産の取得に関する議案は、抗インフルエンザウイルス薬を取得するに当たり、県議会の議決を求めるものであります。

　以上、提出議案の概要についてご説明申し上げましたが、いずれの議案も県政運営上緊要なものでありま すので、慎重ご審議の上、議決下さいますようお願い申し上げます。