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平成13年2月定例会の概要

 2月定例会は、2月23日に招集され、3月27日まで33日間の会期で審議が行われました。

提出議案と審議内容

 2月定例会には、県政運営の基本となる、一般会計1兆6,100億9,300万円余、特別会計2,485億4,500万円余及び企業会計229億3,100万円余からなる平成13年度当初予算議案21件、福岡県情報公開条例の全部を改正する条例の制定などの条例議案19件及びその他の議案28件、合計68件の議案が提出されました。さらに、平成12年度一般会計補正予算などの補正予算議案や福岡県政務調査費の交付に関する条例の制定など29件の議案が追加提出されました。
 審議に当たっては、有明海ノリ等不作問題、行財政改革、中小企業金融対策、少子化対策、介護保険制度、環境問題、農政問題、教育問題、警察行政など県政全般にわたり活発な論議が交わされました。

主な代表質問と答弁

 主な代表質問と答弁の要旨は次のとおりです。

(1)有明海ノリ等不作問題への対応について

 不作原因究明については、現在、国及び沿岸4県共同で調査を行っており、今後、解明していく。10月からのノリ漁期前までに漁業者が安心して漁業に取り組めるよう、二枚貝の放流等による赤潮プランクトンの削減対策や干潟の再生等による漁場環境の改善など、具体的対策を早急に策定する。
 また、有明海全域をとらえた、総合的な漁業振興策や環境保全技術について高度な調査・研究機能を持った国の水産研究所の誘致について、国に要望していく。
 漁業者への生活・生産両面の支援については、生活安定特例資金及び漁業特別対策資金を設けて対応している。(知事)

(2)行政改革の今後の取り組みについて

 厳しい財政状況の中で、県政運営の基盤を強化する必要があることから、アウトソーシングなど民間能力の活用、人事システムの見直し、公社等外郭団体の組織・経営の改革などを重点課題として、中期的な行政システムの改革プランを策定する考えであり、今秋をめどに、当面のプランづくりに取り組んでいく。(知事)

(3)税制の研究状況について

 庁内の税制研究会において、これまで、環境保全の観点から産業廃棄物に関する税などを中心に研究を行ってきており、産業廃棄物については、課税対象の捕捉の可能性や政策税制としての効果など、解決すべき課題が残っているのでさらに研究を深めていきたい。(知事)

(4)中小企業金融対策について

 今後、中小企業の資金調達がますます厳しくなることが危惧されることから、ベンチャー企業等の未公開株式市場の活用や中小企業向け社債市場などの新しい金融システムについて、国や関係金融機関等と具体的な検討を行い、今秋頃までには、制度のスタートのめどを立てたい。(知事)

(5)少子化対策(待機児童の解消)について

-待機児童(保育所に入れず、自宅等で待機している児童)の解消については、保育所の新設、増築及び定員の弾力的運用による受入枠の拡大に努めており、また、13年度から新たに、保育者の居宅で少人数の低年齢児保育を行う家庭的保育事業を実施する。(知事)

審議の結果

 提案された議案97件については、いずれも原案のとおり可決されました。
このほか、可決された意見書は次のとおりです。

 可決された意見書

  • 有明海再生のための総合的対策を求める意見書
  • 「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」の福祉事業の実施に関する意見書
  • 宇和島水産高校実習船「えひめ丸」の行方不明者徹底捜索と確実な引き揚げを求める意見書
  • 音楽療法士の国家資格制度の創設等を求める意見書
  • リバース・モーゲージ(逆住宅・土地ローン)制度の確立を求める意見書
  • 高齢者及び障害者の雇用促進を求める意見書
  • 福岡空港に代わる新福岡空港建設についての意見書

 予算特別委員会の概要

 2月定例会において、予算特別委員会が設置され、本会議に提案された議案のうち、付託された平成13年度一般会計予算などの21件の当初予算議案の審査が行われました。

審査の概要

 審査の過程では、県債発行のあり方、未利用県有財産の処分及び有効活用、公社等外郭団体の見直しなどの財政健全化に向けた取り組み、有明海ノリ不作に対する漁場環境の改善や生産者への融資などの取り組み、本県の被爆者に対する介護保険補助実施への対応、国が北九州市に計画しているPCB処理施設設置への対応、中小企業への金融支援策、男女共同参画社会づくりの推進のための条例制定に向けた対応、県営住宅の修繕工事の発注のあり方、教育現場における児童生徒に対する環境教育の推進、県立病院経営のあり方、寡婦の母子家庭等医療費支給制度の改善、暴走族対策など、多岐にわたって質疑、要望がなされました。

審査の結果

 議案審査終了後、採決の結果、いずれの議案も起立多数をもって原案のとおり可決されました。
委員会での審査経過並びに結果については、委員長から本会議で報告され、採決の結果いずれの議案も起立多数をもって委員長報告のとおり可決されました。 なお、同委員会の構成メンバーは下記のとおりです。

◎吉村 元秀○ 三田村 統之古賀 潤一郎 新宮 松比古

 助信 良平

 藤崎 充子

 佐藤 正夫 日野 喜美男 新村 雅彦 高瀬 菜穂子 松本 國寛 今林 久
 三船 祐規 冨田 徳二 亀谷 正 井本 宗司 西原 親 二宮 眞盛

 井上 忠敏

 久保 九州雄

 大賀 匡

 野田 栄市(◎印は委員長、○印は副委員長)